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腸の不調を治すには? [下痢の症状]
■ 腸の不調を治すには?
以前、胃が不調の原因の多くはピロリ菌のせいだといいました。
ならば「腸」が不調のときはどうなのでしょう?
症状としては、便秘と下痢が主です。便秘ですが、厚労省の調査によれば、女性の半数が便秘で悩んでいるという結果があります。圧倒的に女性のほうが多いのです。下痢については男女とも10数%となっています。
便秘の原因は、食物繊維や水分をあまりとらないなど食生活などの影響が大きく、下痢は、急性の場合は細菌やウイルスによる感染症が多く比較的、対処はしやすいようです。
ただし、繰り返したりなかなか治らないしつこい下痢はやっかいです。そして、これは年々、発症者が増加する傾向にあります。
■ 下痢の病気
なんども繰り返したり、しつこい下痢にある場合その原因は、
過敏性腸症候群
クローン病
潰瘍性大腸炎
どれかである可能性があります。
「過敏性腸症候群」
血液検査や内視鏡の検査でも異常が見つからないのに、繰り返す下痢が続いてしまう病気です。サラリーマンが毎朝の通勤電車の中で急におなかが痛くなって、便意を催し、トイレのために途中下車を余儀なくされることもあります。大きな原因とされるのは、ストレスだとみられています。ストレスだらけの現代社会の影響で、増えている病気です。
「クローン病」「潰瘍性大腸炎」
どちらの病気も10代から20代の若い人が発症します。クローン病は大腸と小腸の粘膜が、潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜が慢性的な炎症や潰瘍を引き起こして、腹痛や下痢、下血になるのです。クローン病では痔(じ)のような症状が伴うこともあります。
どちらも免疫異常が原因ではないかとみられていますが、よくわかっていません。どちらも難病に指定され、増え続けている病気です。ここに驚くべきデータがあります。
クローン病の難病認定患者数
1976年 128人
2013年 約4万人
潰瘍性大腸炎
1975年 ごくわずか
2013年 約16万6000人
これだけ増えた原因はやはり食事の欧米化とされています。クローン病の人口10万人あたりの罹患(りかん)者数は欧米の10分の1で、潰瘍性大腸炎は米国の半分です。こうした数字からも、食生活の急激な欧米化がうかがえます。
ちなみに最近の研究では、日本人の清潔志向も原因の一つとも考えられています。
腸内には腸内細菌が500〜1000種類、100兆個もいて、悪玉の細菌と善玉の細菌がバランスを取りながら共生しています。これがよく言われる「腸内フローラ」です。このバランスが崩れることによって、免疫に異常が起こり下痢が発病するのではないかとされています。
実際、クローン病や潰瘍性大腸炎を患っている人の腸内フローラは善玉菌が減っていることがわかっています。
赤ちゃんは、お母さんの子宮内では無菌状態で育っています。生まれた瞬間からさまざまな細菌に感染しながら育っていくのです。このとき腸内にも細菌が入ってくるのですが、3歳くらいで腸内フローラができあがると考えられています。
ところが、乳児期に除菌だ無菌だと過剰に清潔にし過ぎると、入るべき細菌が足りなくなり、バランスのとれた腸内フローラができなくなる可能性があるのです。
乳酸菌飲料などで腸内フローラを整えることが流行してますが、実際治るのでしょうか。
下痢の治療法として根本的な免疫バランスを整える薬があります。また、潰瘍性大腸炎に対して糞便(ふんべん)移植療法という治療法があります。健康な人の便を腸内に移植するのです。いくつかの病院で臨床研究がされており、効果も実証されつつあります。腸内フローラの異常が原因である証拠だともいえますね。
乳酸菌飲料は効果的です。ときどき大人が飲む分にはいいでしょう。しかし菌の種類も数も限られている物足りない部分があります。乳酸飲料を飲むプロバイオティクスだけで腸内フローラを変えることは難しいといえるでしょう。
こうした下痢を改善するにも、また予防するにも、とにかく腸内フローラを整えることが第一です。食物繊維は腸内の善玉菌のエサになります。悪玉菌とのバランスをとるのには食物繊維の豊富な食品を食べることをオススメします。下痢の改善とともに大腸がんの予防にもつながります。
最後に胃腸の調子が悪いからと最初にすがるのは市販薬。軽い症状なら回復するのですが、飲んでも治らなかったり、何度も繰り返すのであれば、一度、専門医に診てもらうほうがいいでしょう。
以前、胃が不調の原因の多くはピロリ菌のせいだといいました。
ならば「腸」が不調のときはどうなのでしょう?
症状としては、便秘と下痢が主です。便秘ですが、厚労省の調査によれば、女性の半数が便秘で悩んでいるという結果があります。圧倒的に女性のほうが多いのです。下痢については男女とも10数%となっています。
便秘の原因は、食物繊維や水分をあまりとらないなど食生活などの影響が大きく、下痢は、急性の場合は細菌やウイルスによる感染症が多く比較的、対処はしやすいようです。
ただし、繰り返したりなかなか治らないしつこい下痢はやっかいです。そして、これは年々、発症者が増加する傾向にあります。
■ 下痢の病気
なんども繰り返したり、しつこい下痢にある場合その原因は、
過敏性腸症候群
クローン病
潰瘍性大腸炎
どれかである可能性があります。
「過敏性腸症候群」
血液検査や内視鏡の検査でも異常が見つからないのに、繰り返す下痢が続いてしまう病気です。サラリーマンが毎朝の通勤電車の中で急におなかが痛くなって、便意を催し、トイレのために途中下車を余儀なくされることもあります。大きな原因とされるのは、ストレスだとみられています。ストレスだらけの現代社会の影響で、増えている病気です。
「クローン病」「潰瘍性大腸炎」
どちらの病気も10代から20代の若い人が発症します。クローン病は大腸と小腸の粘膜が、潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜が慢性的な炎症や潰瘍を引き起こして、腹痛や下痢、下血になるのです。クローン病では痔(じ)のような症状が伴うこともあります。
どちらも免疫異常が原因ではないかとみられていますが、よくわかっていません。どちらも難病に指定され、増え続けている病気です。ここに驚くべきデータがあります。
クローン病の難病認定患者数
1976年 128人
2013年 約4万人
潰瘍性大腸炎
1975年 ごくわずか
2013年 約16万6000人
これだけ増えた原因はやはり食事の欧米化とされています。クローン病の人口10万人あたりの罹患(りかん)者数は欧米の10分の1で、潰瘍性大腸炎は米国の半分です。こうした数字からも、食生活の急激な欧米化がうかがえます。
ちなみに最近の研究では、日本人の清潔志向も原因の一つとも考えられています。
腸内には腸内細菌が500〜1000種類、100兆個もいて、悪玉の細菌と善玉の細菌がバランスを取りながら共生しています。これがよく言われる「腸内フローラ」です。このバランスが崩れることによって、免疫に異常が起こり下痢が発病するのではないかとされています。
実際、クローン病や潰瘍性大腸炎を患っている人の腸内フローラは善玉菌が減っていることがわかっています。
赤ちゃんは、お母さんの子宮内では無菌状態で育っています。生まれた瞬間からさまざまな細菌に感染しながら育っていくのです。このとき腸内にも細菌が入ってくるのですが、3歳くらいで腸内フローラができあがると考えられています。
ところが、乳児期に除菌だ無菌だと過剰に清潔にし過ぎると、入るべき細菌が足りなくなり、バランスのとれた腸内フローラができなくなる可能性があるのです。
乳酸菌飲料などで腸内フローラを整えることが流行してますが、実際治るのでしょうか。
下痢の治療法として根本的な免疫バランスを整える薬があります。また、潰瘍性大腸炎に対して糞便(ふんべん)移植療法という治療法があります。健康な人の便を腸内に移植するのです。いくつかの病院で臨床研究がされており、効果も実証されつつあります。腸内フローラの異常が原因である証拠だともいえますね。
乳酸菌飲料は効果的です。ときどき大人が飲む分にはいいでしょう。しかし菌の種類も数も限られている物足りない部分があります。乳酸飲料を飲むプロバイオティクスだけで腸内フローラを変えることは難しいといえるでしょう。
こうした下痢を改善するにも、また予防するにも、とにかく腸内フローラを整えることが第一です。食物繊維は腸内の善玉菌のエサになります。悪玉菌とのバランスをとるのには食物繊維の豊富な食品を食べることをオススメします。下痢の改善とともに大腸がんの予防にもつながります。
最後に胃腸の調子が悪いからと最初にすがるのは市販薬。軽い症状なら回復するのですが、飲んでも治らなかったり、何度も繰り返すのであれば、一度、専門医に診てもらうほうがいいでしょう。