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プラセンタを摂取する意味とは? [新着情報]
■ プラセンタを摂取する意味とは?
美容方面でもてはやされている「プラセンタ」。胎盤のことなのですが、「胎盤」であることを認識して利用している人はどれだけいるでしょうか。効果はもちろんですが、成分や信憑性を疑うことも必要です。
プラセンタとは、哺乳類の胎盤のことをあらわす英語です。妊娠中の母体と胎児の臍帯さいたいをつなぐ器官で、胎児へ酸素や栄養素を供給したり、母体へ老廃物を渡したりする機能や、血液やたんぱく質をつくる、ホルモンを分泌する、などの働きがあります。現在は一般的に、哺乳類の胎盤から栄養素などの成分を抽出した胎盤エキスのことを言うことが増えてます。
胎盤は母体と胎児を繋ぐ重要な器官なので、生命の源となるアミノ酸やタンパク質・脂質・糖質の三大栄養素はもとより、生理活性成分であるビタミン・ミネラル・核酸・酵素などの、あらゆる栄養素が含まれています。
アミノ酸は身体の細胞をつくる原料で、タンパク質・脂質・糖質は身体をつくる重要な栄養源です。そしてビタミン・ミネラルには、身体の機能を正常に保つ役割があります。
また、核酸は遺伝子の修復や新陳代謝の調整などエイジングケアに作用する栄養素として知られ、酵素は免疫力アップに欠かせないものとなっています。
胎盤はつまり、胎児の生育に欠かせないエネルギーの宝庫なのです。それを英語名の「プラセンタ」と称し、主に美容製品に利用されているわけです。
■ 食品はウマ?
プラセンタにも種類があります。中でもヒト由来のものは貴重で、医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」とされます。医薬品成分なので、食品に使うことはできません。健康食品やサプリメントに使用されているのは、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマのプラセンタです。ブタあるいはウマ由来のプラセンタエキスが多く使用されているのです。
プラセンタ製品の販売サイトをみると、それぞれ、自社製品中のプラセンタの優位性を宣伝していることが多いですね。「ウマの方がいい」「ブタの方がいい」など製品に使われている由来動物を推薦してますが、「どの動物のプラセンタが最も効果的か」を調べた文献はまだ見当たらないようです。そうした宣伝をみつかたときは、話半分に受け止めておくのが大人の対応でしょう。
・ 最近になって、「海洋性プラセンタ」「マリンプラセンタ」「植物性プラセンタ」など、プラセンタと同じような名前の成分が宣伝されてきてます。海洋性プラセンタは魚の卵巣膜、植物性プラセンタは植物の胎座から抽出した成分です。たしかに成分的には条件を満たしてるのかもしれませんが、厳密な意味では哺乳類のプラセンタとは異なってます。
■ 「生」は品質規格基に当てはまらない
プラセンタは動物の臓器です。口に入れるという括りでは食卓に並ぶ食品と同様です。そこで、感染のない健康な家畜から採取して衛生的に製造加工されていることなど、原材料や製品としての衛生管理がとても重要になります。日本健康・栄養食品協会(JHFA)でも安全性を重視しており、「プラセンタエキス」および「プラセンタエキス純末」の品質規格基準を設定しています。
「プラセンタエキス」
健康な家畜(ブタおよびウマ)の満期出産時に、後産として得られる食用の胎盤を用い、それを酵素あるいは塩酸などを使った方法により分解後、抽出工程を経て得られた液状またはペースト状で加熱殺菌されたもの。
「プラセンタエキス純末」
プラセンタエキスを凍結乾燥、噴霧乾燥などの方法で水分を除去した粉末状のもの。
「プラセンタエキス含有食品」
上記を原材料として用いた食品。
中には、加熱処理をしていないプラセンタが生プラセンタとして販売され、加熱処理済みのものよりも効果があるかのようにうたわれているものもあります。でも、上の規定に照らし合せると「生プラセンタ」はJHFAの規格基準に合致していないことがはっきりしてます。製品を選ぶときには、まず安全性を重視することが肝心です。
■ 効果についてはまだ不明
インターネット上にあふれる広告によれば、プラセンタエキスは、「更年期障害によい」「冷え性によい」「貧血によい」「美容によい」「強壮・強精によい」などとされてます。プラセンタエキスを食べた効果を検討した研究報告は、更年期症状に対するものがいくつかあります。でも、その他の効果に対するものは見当たりません。
さらに、更年期症状に対する効果を検討した研究報告は、全て同じグループの研究者による報告です。研究の対象人数が少ない・試験デザインが不十分。という点が報告者自身が指摘してます。プラセンタを食べて、本当に更年期症状が軽減されるのでしょうか。今後、他の研究グループからの報告がたくさん出てきてからの話しになりますが、現段階では効果の確約はできないようです。
プラセンタには、アミノ酸、ペプチド、たんぱく質、グリコサミノグリカン、核酸など様々な有効成分が含まれていると言いましたが、それぞれ含有量は明確になっていません。また、プラセンタの中のどの成分が効果を発揮するのかも、不明瞭です。成分の中には口から摂取ても、消化管で分解されるものがあります。それなら食べて意味がないわけで、冷静な判断が必要です。
そもそも、プラセンタ中のアミノ酸、ペプチド、核酸などは、普段食べている様々な食材からも摂取していてます。食事からの摂取量のほうがプラセンタを上回る成分であれば、わざわざプラセンタを選ぶ意味は薄くなります。
健康被害報告もいくつかありますので、よくよく考えてから使ってください。
美容方面でもてはやされている「プラセンタ」。胎盤のことなのですが、「胎盤」であることを認識して利用している人はどれだけいるでしょうか。効果はもちろんですが、成分や信憑性を疑うことも必要です。
プラセンタとは、哺乳類の胎盤のことをあらわす英語です。妊娠中の母体と胎児の臍帯さいたいをつなぐ器官で、胎児へ酸素や栄養素を供給したり、母体へ老廃物を渡したりする機能や、血液やたんぱく質をつくる、ホルモンを分泌する、などの働きがあります。現在は一般的に、哺乳類の胎盤から栄養素などの成分を抽出した胎盤エキスのことを言うことが増えてます。
胎盤は母体と胎児を繋ぐ重要な器官なので、生命の源となるアミノ酸やタンパク質・脂質・糖質の三大栄養素はもとより、生理活性成分であるビタミン・ミネラル・核酸・酵素などの、あらゆる栄養素が含まれています。
アミノ酸は身体の細胞をつくる原料で、タンパク質・脂質・糖質は身体をつくる重要な栄養源です。そしてビタミン・ミネラルには、身体の機能を正常に保つ役割があります。
また、核酸は遺伝子の修復や新陳代謝の調整などエイジングケアに作用する栄養素として知られ、酵素は免疫力アップに欠かせないものとなっています。
胎盤はつまり、胎児の生育に欠かせないエネルギーの宝庫なのです。それを英語名の「プラセンタ」と称し、主に美容製品に利用されているわけです。
■ 食品はウマ?
プラセンタにも種類があります。中でもヒト由来のものは貴重で、医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」とされます。医薬品成分なので、食品に使うことはできません。健康食品やサプリメントに使用されているのは、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマのプラセンタです。ブタあるいはウマ由来のプラセンタエキスが多く使用されているのです。
プラセンタ製品の販売サイトをみると、それぞれ、自社製品中のプラセンタの優位性を宣伝していることが多いですね。「ウマの方がいい」「ブタの方がいい」など製品に使われている由来動物を推薦してますが、「どの動物のプラセンタが最も効果的か」を調べた文献はまだ見当たらないようです。そうした宣伝をみつかたときは、話半分に受け止めておくのが大人の対応でしょう。
・ 最近になって、「海洋性プラセンタ」「マリンプラセンタ」「植物性プラセンタ」など、プラセンタと同じような名前の成分が宣伝されてきてます。海洋性プラセンタは魚の卵巣膜、植物性プラセンタは植物の胎座から抽出した成分です。たしかに成分的には条件を満たしてるのかもしれませんが、厳密な意味では哺乳類のプラセンタとは異なってます。
■ 「生」は品質規格基に当てはまらない
プラセンタは動物の臓器です。口に入れるという括りでは食卓に並ぶ食品と同様です。そこで、感染のない健康な家畜から採取して衛生的に製造加工されていることなど、原材料や製品としての衛生管理がとても重要になります。日本健康・栄養食品協会(JHFA)でも安全性を重視しており、「プラセンタエキス」および「プラセンタエキス純末」の品質規格基準を設定しています。
「プラセンタエキス」
健康な家畜(ブタおよびウマ)の満期出産時に、後産として得られる食用の胎盤を用い、それを酵素あるいは塩酸などを使った方法により分解後、抽出工程を経て得られた液状またはペースト状で加熱殺菌されたもの。
「プラセンタエキス純末」
プラセンタエキスを凍結乾燥、噴霧乾燥などの方法で水分を除去した粉末状のもの。
「プラセンタエキス含有食品」
上記を原材料として用いた食品。
中には、加熱処理をしていないプラセンタが生プラセンタとして販売され、加熱処理済みのものよりも効果があるかのようにうたわれているものもあります。でも、上の規定に照らし合せると「生プラセンタ」はJHFAの規格基準に合致していないことがはっきりしてます。製品を選ぶときには、まず安全性を重視することが肝心です。
■ 効果についてはまだ不明
インターネット上にあふれる広告によれば、プラセンタエキスは、「更年期障害によい」「冷え性によい」「貧血によい」「美容によい」「強壮・強精によい」などとされてます。プラセンタエキスを食べた効果を検討した研究報告は、更年期症状に対するものがいくつかあります。でも、その他の効果に対するものは見当たりません。
さらに、更年期症状に対する効果を検討した研究報告は、全て同じグループの研究者による報告です。研究の対象人数が少ない・試験デザインが不十分。という点が報告者自身が指摘してます。プラセンタを食べて、本当に更年期症状が軽減されるのでしょうか。今後、他の研究グループからの報告がたくさん出てきてからの話しになりますが、現段階では効果の確約はできないようです。
プラセンタには、アミノ酸、ペプチド、たんぱく質、グリコサミノグリカン、核酸など様々な有効成分が含まれていると言いましたが、それぞれ含有量は明確になっていません。また、プラセンタの中のどの成分が効果を発揮するのかも、不明瞭です。成分の中には口から摂取ても、消化管で分解されるものがあります。それなら食べて意味がないわけで、冷静な判断が必要です。
そもそも、プラセンタ中のアミノ酸、ペプチド、核酸などは、普段食べている様々な食材からも摂取していてます。食事からの摂取量のほうがプラセンタを上回る成分であれば、わざわざプラセンタを選ぶ意味は薄くなります。
健康被害報告もいくつかありますので、よくよく考えてから使ってください。