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かゆいというより痛い、性器ヘルペス [女性特有の病気]
■ かゆいというより痛い、性器ヘルペス
女性の陰部の違和感について、前回は「性器ヘルペス」の感染と症状についてお話しました。
今回も同じく「性器ヘルペス」ですが、とくに気になる点について説明します。
女性の外陰部に潰瘍ができる病気は、性器ヘルペスだけではありません。ほかにも、ベーチェット病・非特異性外陰潰瘍(Lipschutz's ulcer)・外陰癌・尋常性天疱瘡・薬物性潰瘍・放射線障害などがあります。しかしこうした病気は発症が稀です。痛みのある外陰部潰瘍がおこったのはら、真っ先に性器ヘルペスが疑われるものです。
ちなみに、性器ヘルペスかどうかを検査する方法はありますが、あまり現実的ではありません。
なぜなら検査結果がでるのに半月もかかるからです。半月もあれば、治療が効いて症状が軽くなってます。そのため、医者の知識と経験で診断と治療を行い、改善が現れたときに「やはり性器ヘルペスだったか」と確定するのが、常となっています。
外陰部に違和感を感じたとき、とりあえずドラッグストアで薬を買い求める方もいるでしょう。単なるカユミであれば、治ることもあるでしょうが、性器ヘルペスには効果がありません。そのうえ、ステロイドホルモンを含む軟膏類を塗ったりすれば、悪化を促進するだけです。少しでも怪しいと感じたら、できるだけ早く産婦人科を受診するのが正しいのです。治療の開始が遅れるほど症状が激烈となって、悪化するほどに期間も長くなります。
・治療は?
治療に用いる薬は、ゾビラックス(アシクロビル)といいます。内服薬・軟膏・点滴静注がありますが、通常、内服薬を1日5回5~10日間服用するとともに、局所の軟膏処置も毎日行います。
「1日5回も?」
薬を飲むのがめんどうだったり忘れそうな人は、回数の少ない別の薬に変更することもできます。
あまりに重症となり排尿さえ困難となった場合は入院です。尿道に管をいれて排尿したり、必要によって点滴を開始することになります。痛みに対しては、鎮痛剤を服用したり、局所麻酔薬を用いたりします。
通院にせよ入院にせよ、ウイルスの量が少ないうちに、徹底してウイルスを叩くことがポイントです。じょせいの局所に違和感を感じたときは、とにかく躊躇しないこと。1日でも早く治療を受けてください。病気であったときは、激痛にさいなまれて後悔することとなります。
潰瘍が多発しているわけですから、治療中は、下着などで擦らないよう安静が必要です。動きの激しいスポーツや労働は避けましょう。というか、困難なほずです。また、潰瘍面に別の細菌感染が加わる可能性があるので、局所の清潔にはとくに十分気をつけましょう。
■ 他の人に感染する危険
性器ヘルペスは感染症なので誰かに感染することがあります。一番多いのは性行為ですが、患部を触った手指などの接触によってもうつる可能性があります。治療を開始してからも、5~6日間はウイルスが排泄し続けるとされます。いつでも伝染する可能性がありますから注意しましょう。もっとも気をつけたいのは新生児や病人など免疫能の低下している人。感染すると、ウイルス血症を起こして重症化する可能性があります。
性器ヘルペスは何度でも再発します。
ウイルスに一度でも感染すると、知覚神経に潜伏感染してとどまる特徴をもっています。腰仙髄仙骨後根神経節とよばれる神経の部分にウイルスが潜伏して、じっと再発の機会をうかがってます。ずっと一生そんな状態が続くものと考えたほうがいいですね。
そういうウィルスですから、身体の抵抗力の低下したりすれば、簡単にぶり返します。ステロイドホルモン剤を用いた治療・抗ガン剤投与・放射線治療なども引き金になって、ウイルスの再活性化が起こり、外陰部に水疱・潰瘍が出てきます(回帰発症と呼ぶ)。
いつ感染しても嫌な病気ですが、妊娠中に性器ヘルペスにかかるととてもやっかいです。胎児への胎盤を介しての感染はないと考えられているのですが、お産の時に産道感染が起こると、死亡率の高い重篤な新生児ヘルペス感染症が発症します。
母親の性器ヘルペスが初感染型・・・・・・約50%
母親の性器ヘルペスが再発型か誘発型・・・1~3%
この頻度で新生児に産道感染が起こってしまいます。新生児ヘルペス感染症は、全身型、中枢神経型、皮膚型3つのタイプに分類されます。
最も重篤なのは「全身型」。生後1週間以内に発症して全身の臓器に広がり、抗ウイルス剤を投与しても多臓器不全のため30%が死亡してしまいます。「中枢神経型」は死亡率は低いのですが、66%以上に重篤な神経系の後遺症が残ってしまうという、非情にツライ結果が待っています。
ということから。
母親がもし性器ヘルペスにかかった場合、帝王切開術を考慮する必要があります。初感染の場合は、発症より1ヶ月以内であれば帝王切開術が、1ヶ月以上たっていれば普通のお産(経腟分娩)が選択されます。
ただし、母親が発症していなくても新生児が病気にかかることもあり、非情に厄介な病気といえます。
女性の陰部の違和感について、前回は「性器ヘルペス」の感染と症状についてお話しました。
今回も同じく「性器ヘルペス」ですが、とくに気になる点について説明します。
女性の外陰部に潰瘍ができる病気は、性器ヘルペスだけではありません。ほかにも、ベーチェット病・非特異性外陰潰瘍(Lipschutz's ulcer)・外陰癌・尋常性天疱瘡・薬物性潰瘍・放射線障害などがあります。しかしこうした病気は発症が稀です。痛みのある外陰部潰瘍がおこったのはら、真っ先に性器ヘルペスが疑われるものです。
ちなみに、性器ヘルペスかどうかを検査する方法はありますが、あまり現実的ではありません。
なぜなら検査結果がでるのに半月もかかるからです。半月もあれば、治療が効いて症状が軽くなってます。そのため、医者の知識と経験で診断と治療を行い、改善が現れたときに「やはり性器ヘルペスだったか」と確定するのが、常となっています。
外陰部に違和感を感じたとき、とりあえずドラッグストアで薬を買い求める方もいるでしょう。単なるカユミであれば、治ることもあるでしょうが、性器ヘルペスには効果がありません。そのうえ、ステロイドホルモンを含む軟膏類を塗ったりすれば、悪化を促進するだけです。少しでも怪しいと感じたら、できるだけ早く産婦人科を受診するのが正しいのです。治療の開始が遅れるほど症状が激烈となって、悪化するほどに期間も長くなります。
・治療は?
治療に用いる薬は、ゾビラックス(アシクロビル)といいます。内服薬・軟膏・点滴静注がありますが、通常、内服薬を1日5回5~10日間服用するとともに、局所の軟膏処置も毎日行います。
「1日5回も?」
薬を飲むのがめんどうだったり忘れそうな人は、回数の少ない別の薬に変更することもできます。
あまりに重症となり排尿さえ困難となった場合は入院です。尿道に管をいれて排尿したり、必要によって点滴を開始することになります。痛みに対しては、鎮痛剤を服用したり、局所麻酔薬を用いたりします。
通院にせよ入院にせよ、ウイルスの量が少ないうちに、徹底してウイルスを叩くことがポイントです。じょせいの局所に違和感を感じたときは、とにかく躊躇しないこと。1日でも早く治療を受けてください。病気であったときは、激痛にさいなまれて後悔することとなります。
潰瘍が多発しているわけですから、治療中は、下着などで擦らないよう安静が必要です。動きの激しいスポーツや労働は避けましょう。というか、困難なほずです。また、潰瘍面に別の細菌感染が加わる可能性があるので、局所の清潔にはとくに十分気をつけましょう。
■ 他の人に感染する危険
性器ヘルペスは感染症なので誰かに感染することがあります。一番多いのは性行為ですが、患部を触った手指などの接触によってもうつる可能性があります。治療を開始してからも、5~6日間はウイルスが排泄し続けるとされます。いつでも伝染する可能性がありますから注意しましょう。もっとも気をつけたいのは新生児や病人など免疫能の低下している人。感染すると、ウイルス血症を起こして重症化する可能性があります。
性器ヘルペスは何度でも再発します。
ウイルスに一度でも感染すると、知覚神経に潜伏感染してとどまる特徴をもっています。腰仙髄仙骨後根神経節とよばれる神経の部分にウイルスが潜伏して、じっと再発の機会をうかがってます。ずっと一生そんな状態が続くものと考えたほうがいいですね。
そういうウィルスですから、身体の抵抗力の低下したりすれば、簡単にぶり返します。ステロイドホルモン剤を用いた治療・抗ガン剤投与・放射線治療なども引き金になって、ウイルスの再活性化が起こり、外陰部に水疱・潰瘍が出てきます(回帰発症と呼ぶ)。
いつ感染しても嫌な病気ですが、妊娠中に性器ヘルペスにかかるととてもやっかいです。胎児への胎盤を介しての感染はないと考えられているのですが、お産の時に産道感染が起こると、死亡率の高い重篤な新生児ヘルペス感染症が発症します。
母親の性器ヘルペスが初感染型・・・・・・約50%
母親の性器ヘルペスが再発型か誘発型・・・1~3%
この頻度で新生児に産道感染が起こってしまいます。新生児ヘルペス感染症は、全身型、中枢神経型、皮膚型3つのタイプに分類されます。
最も重篤なのは「全身型」。生後1週間以内に発症して全身の臓器に広がり、抗ウイルス剤を投与しても多臓器不全のため30%が死亡してしまいます。「中枢神経型」は死亡率は低いのですが、66%以上に重篤な神経系の後遺症が残ってしまうという、非情にツライ結果が待っています。
ということから。
母親がもし性器ヘルペスにかかった場合、帝王切開術を考慮する必要があります。初感染の場合は、発症より1ヶ月以内であれば帝王切開術が、1ヶ月以上たっていれば普通のお産(経腟分娩)が選択されます。
ただし、母親が発症していなくても新生児が病気にかかることもあり、非情に厄介な病気といえます。
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