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女性の陰部にできた腫れ物 [女性特有の病気]
■ 女性の陰部にできた腫れ物
デリケートな女性のさらにデリケートな陰部。弱い方ではちょっとした刺激にすら、違和感を覚えたりかゆくなったりします。今回は「腫れ物」についてです。
女性の外陰部にできる「はれもの」の原因には主にこのようなものがあります。
毛嚢炎・せつ・粉瘤・バルトリン腺膿瘍・尖圭コンジローム
以下に、準を追ってお話していきますね。
・毛嚢炎
陰毛の根元から細菌が入り、毛根付近に生じた炎症のことで「毛包炎」ともいいます。毛穴を中心に赤く腫れて、下着ですれただけでも痛むのですが、つぶれて中の膿が出れば自然に治ってしまいます。抗生物質の軟膏を塗れば治ります。治療の有無に関わらず、局所の清潔に気をつけます。痛む場合はガーゼやパットを当てて、直接下着ですれないようするのがいいでしょう。
・せつ
前述の「毛嚢炎」の症状がひどくなったものと思ってください。腫れの大きさは指の頭くらいで、大きくなるとニワトリの卵くらいになります。そこまでいくと数日後には中心部が壊死・融解してブヨブヨした状態となります。
治療は抗生物質薬を内服しますが、状態によっては切開・排膿します。切れば膿が出るので、発赤・腫れ・熱感などの炎症症状は急速に改善されます。術後で膿が出るときは、パットなどをこまめに換えて、清潔に気をつけましょう。 ちなみに、足の付け根、押すと痛を感じるしこり(鼠径リンパ節炎)ができる場合もあります。治療は早いほうがいいですね。
・粉瘤
毛包や皮脂腺にできた袋状の嚢腫です。嚢腫とは、分泌物がたまり拡大して嚢状となった腺腫のこと。この中には、粉瘤粥と呼ばれる角質物や皮脂が充満しています。表面はつるつる状にやや盛り上がって、エンドウ豆~ニワトリの卵大で軟らかい。二次感染を起こさない限りは自覚症状もありません。
二次感染を起きると赤く腫れて痛み、破れて膿が出ることもあります。外見上は、上記の「せつ」と同様ですが、より深刻な病気です。完治には、嚢腫壁の袋を摘出する必要があります。
・バルトリン腺嚢胞・膿瘍
腟入口の左右に各1個ある分泌腺をバルトリン腺と言います。性的興奮によって粘液を分泌し、性交時の潤滑効果をもたらします。腟入口に分泌される部分を排泄管開口部と呼ぶのですが、この部分が炎症などで癒着・閉鎖すると、行き場を失った分泌物は排泄管内にたまって嚢胞を作ります。これをバルトリン嚢胞と言うのです。
この段階では痛がありませんが、二次感染(大腸菌・ブドウ球菌・連鎖球菌・淋菌など)が加わると赤く腫れて痛むようになって、中身が膿になったのをバルトリン膿瘍と呼びます。嚢胞段階で痛みがなければ放置してもよいのですが、膿瘍となった場合は切開などの処置のほか抗生物質の服用が必要となります。
・尖圭コンジローム
ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、主として6型と11型による感染症のこと。性病のひとつですが、女性では外陰・肛門周囲・腟・子宮腟部などにイボ状の“できもの”として発症します。
具体的には、先の尖ったイボのようなものが、腟の入口・小陰唇や陰核・大陰唇・会陰(腟と肛門の間の部分を会陰と呼びます)を中心にできます。さらには、肛門周囲・腟・子宮腟部・尿道などにも広がります。放置すると、イボが繋がって「ニワトリのとさか」の様になります。軽いかゆみや刺激症状になりますが、痛みはありません。
◆他にまぎらわしい病気はないの?
コンジロームには尖圭コンジロームと扁平コンジロームの2種類がありますが、最近では梅毒による扁平コンジロームを見ることは稀であり、コンジロームと言えば尖圭コンジロームをさすようになってきています。